鳥人間コンテストを提訴「落下の衝撃で動けない身体に…」

冷たいようだが、安全性については製造した
九州工業大学のサークルの顧問、リーダーや設計責任者、製作責任者など
の幹部学生らが提訴の対象だと考える。

読売テレビは機体の安全基準等を明示していたはずだし、その規定を守り
参加するのが基本。
応募制でもあるため、応募した大学・サークル側の責任が問われるべきだろう。

[女性自身 2013年06月22日07時00分 より]
「事故後はほとんど体が動かず、いっそのこと死んでしまおうと思うほどの
 日々でした。
 でも、どうせ死ぬならと思い、九州から東京に出てきたんです…」
 と語るのは、川畑明菜さん(26)。
 07年7月29日、読売テレビ主催の『第31回鳥人間コンテスト』に出場した
 彼女は、人力飛行機で滑走中に左主翼が折れ曲がり約10メートルの高さから
 落下。
 その衝撃が原因で『脳脊髄液減少症』という後遺症を患うことになった。

脳脊髄液減少症とは、脳脊髄液が漏れてしまうことが原因で頭痛やめまいや
耳鳴りなどの症状が起こる疾患。
川畑さんの場合は、日常生活もままならないほどで地獄のような6年間を過ご
してきたという。
そんな彼女は今年4月、読売テレビと当時籍を置いていた九州工業大学、
人力飛行機を制作したサークルの顧問、リーダーや設計責任者や政策責任者
などの幹部学生らを相手取り、4305万8800円の支払いを求める裁判を起こした。
第一回口頭弁論は6月14日に行われた。

「裁判になってしまったのは非常に残念です。
 ただ提訴の期限が迫っていたため、決意しました。
 訴える前には、テレビ局の方ともお会いしました。
 しかし『裁判をするとお互いのためにならないよ』などと言うばかり。
 今後の安全対策についてなど、私が満足するの話し合いはできませんでした。
 私は、なぜこんな事故が起きてしまったのかを知りたかった。
 それに今後、二度と同じことが起こらないようにしたいと思ったんです」

彼女が出場した『鳥人間コンテスト』は読売テレビが1977年から始めたもので、
人力飛行機の滞空時間や飛行距離を競う大会。
川畑さんは九州工業大学のサークル『KITCUTS』の操縦士として参加。
人力飛行機の製作は約1年前から準備されていたが、彼女は操縦士として1日
40~80キロを自転車で走るなどの別メニューをこなしていたという。

「今考えれば、とても人を乗せて飛ばせる機体ではなかったのでしょう。
 大会に間に合わせるために十分な飛行試験も行われず、荷重試験もできて
 いませんでしたから……。
 事故直後は『あっ、飛んだのかな』と思った瞬間、機体から放り出されまし
 た。湖面に落ちたとき、全身に激痛が走ったのを覚えています」

救助隊に助けられた川畑さんはメディカルチェックを受けたが、外傷もなかっ
たため福岡県へ帰された。
だが翌日から急激なめまいに襲われ、歩くこともままならない。
症状は次第に悪化し、ついには寝たきりのような状態に。
同年10月、脳脊髄液減少症の診断を受け入院。
だがこの疾患はまだ解明されていないことも多く、治療は困難を極めたという。

「トイレに行くのも精一杯。
 間に合わなくて泣いてしまうこともありました…。
 退院後も症状は改善せず、車椅子や松葉杖での通院生活が続きました。
 いつもなら10分ほどしかかからなかった通学も1時間近くかかりました。
 校内で倒れたこともありました。
 何とか大学は卒業できたものの、大学院に進むために貯めていた200万円は
 治療のためあっという間になくなってしまいました…」

東京に来たころは1日に4時間ほどしか動けなかったという川畑さんだが、
現在は治療の効果が現れ、1日8時間ほど動けるようになってきたという。
そこで彼女は「前を向いて生きていくために事故のことをはっきりさせたい」
と思い、提訴に踏み切ったのだ。

読売テレビに取材を申し込んだところ
「今回、提訴がなされたことは誠に遺憾です。
 大会開催に関して、当社は安全性を最優先に行なっており、問題はなかった
 と考えています」
というコメントが返ってきた。
また、九州工業大学はこう答えた。
「大学としては課外クラブ活動は生徒の自主性を重んじるべきだと考えてきた
 ので、顧問が付きっきりというわけではありませんでした。
 しかしそれは他の大学と照らし合わせてもごく一般的な形と思います。
 責任の所在、今後については裁判で明らかにしていくためコメントできません」

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